試合の残り時間が10秒を切った場面で、ジャイアンツのクオーターバック、ダニエル・ジョーンズのパスをダラスの5ヤード地点でインターセプトするまで、勝敗の行方が分からないという、最後までハラハラする落ち着かない試合展開だった。なにはともあれ、カウボーイズのディフェンスがジャイアンツのラン攻撃を徹底的に封じ込めることに成功し、負けが許されない試合でダラスはとにかく勝てた。
見ていて胸がすくような気持ちになるプレイはシーディー・ラムのタッチダウン位で、去年のようにジャイアンツ相手に大差をつけて完勝することはかなわなかったが、ピッツバーグ、デトロイト、サンフランシスコとの試合が控える10月に入る前に、2勝2敗で勝率を5割に戻せたことは大きい。ダック・プレスコットからのパスを受け、キャッチアンドランで55ヤードのタッチダウンを決めたラムは全7回のパスキャッチで98ヤードを獲得。ダラスの攻撃を牽引した。
ジャイアンツは24回のラン攻撃で獲得できたのはわずか26ヤード。パス攻撃の方は40回のうち29回成功し277ヤードを獲得し、決して悪くはなかったが、ジャイアンツのオフェンスは一度もタッチダウンできず、得点はフィールドゴールを5回成功させたのみ。ダラスがニューヨークのランを封じたことの効果はこのような得点結果にも表れていたように思う。昨年ドラフト1巡目でダラスが獲得したディフェンシブタックル(DT)マジー・スミスの大活躍で、中央のラン攻撃を阻止できたことが勝利へとつながった。
次戦、第5週目は現地時間10月6日(日曜日)にピッツバーグでスティーラーズに挑む。スティーラーズは目下3連勝中で、今週はインディアナポリス・コルツと対戦予定。コルツにも勝って、4勝0敗でダラスを迎える可能性が高そうだ。ダラスはジャイアンツとの試合でラインバッカ―のマイカ・パーソンズおよびディフェンシブエンドのデマーカス・ローレンスが負傷し、その後の報道を見る限り、ローレンスはしばらく試合を欠場する可能性が高く、パーソンズの出場可否については週ごとの判断になるようだ[1]。
ダラスはできればここで2連勝し、勢いに乗ってデトロイト、サンフランシスコとの対戦に挑みたいところだが、ローレンスが欠場すれば大きな痛手で、パーソンズも出場できないとなればディフェンスは大ピンチ。劣勢を強いられるだろう。10月はタフな対戦が3試合続き、チームの真価が問われそうだ。2勝以上を期待したいところだが、果たして。
[1] “Micah Parsons, DeMarcus Lawrence injury news is a mixed bag for Cowboys,” By Patrick Walker, dallascowboys.com, Sept. 27, 2024.
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